【就業規則】社員説明会は必ず実施しなければならない?説明事項と成功のポイント

【就業規則】社員説明会は必ず実施しなければならない?説明事項と成功のポイント

【2021年10月13日公開/2024年5月28日更新】

社員説明会で説明すべきことと成功のポイント

今日は、就業規則説明会だニー。
社員さんはみんなどんな気持ちで参加するニーかな。
せっかくみんなが集まる機会だから、「新就業規則スタート」の良い時間になればいいニーな。

社員説明会は必ずしなければならない?

 

「就業規則の改定は終わった。さて、労基署へ提出…」の前にやっておきたい「社員説明会」。

社員説明会は「必ず」しなければならないのでしょうか。

答えはNoです。

もう少し説明を加えると、変更後の就業規則を社員のみなさんに周知する手法としては

・説明会
・個別説明
・イントラネットなどに掲示

どの手法でも構いません。
ですから、社員説明会が必須かどうかで言えば、「必須ではない」という答えになります。

しかし、「じゃあ、こっそり変更しておいてもよいだろう」「イントラネットに掲示したから、(見ていない人がいた場合は)本人が悪い」というスタンスで行くのは危険です。
「聞いていなかった」という状況は後々トラブルになる可能性があるだけでなく、関係性や組織力としても落ちてしまいます。

会社の重要事項を、部下が報告なしで決めてしまったらどう感じるでしょう。
就業規則の変更も同じで、言いづらいことであろうとなかろうと、社員の方に「知らしめる」ことはとても大切です。

さらに、不利益変更と言って、本人にとって不利益になる事であれば、必ず本人に説明をして、同意書および新たな雇用契約書にサインをしていただくことが必要です。

一般的な流れとしては、社員説明会を開いて全体に説明をした後、個別に条件面等を提示し、話し合っていきます。

 

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社員説明会での説明事項

それでは、社員説明会でお話すべきことはどんなことでしょうか。

一般的なアジェンダ(議題)は次のとおりです。

1.就業規則作成・変更の趣旨、目的
2.変更点の説明、改定後の就業規則提示
3.意見、質問タイム

簡単に説明をします。

1.就業規則作成・変更の趣旨、目的

なぜ就業規則を作成(変更)したのか、その理由と目的を話します。
この目的をしっかりと共有されたか、どの程度共有・納得されたかで、社員説明会が価値あるものになるか、そうでないかが決まります。
プロジェクト形式で進めてきた場合には、この目的の共有が格段にスムーズになります。
しかし、トップあるいは社内の一部だけで協議し、変更した場合については、一工夫が必要です。

こちらについては、後述します。

なお、作成(変更)の理由や目的は、トップからお話されることが多いです。

2.変更点の説明、改定後の就業規則提示

変更箇所がわかる資料や、改定後の就業規則を使いながら、「何がどう変わったのか」を説明します。

たとえ、変更内容が社員の方に伝えづらい内容だったとしても、社員の方は冷静に真剣にご覧になっていますので、うやむやに話すのは逆効果です。

明確に何が・どう変わったのかをお話になったほうがスムーズになります。

3.意見、質問タイム

最後の「意見タイム」「質問タイム」は、時間内に設けることもあれば、後日あらためて場を設けることもあります。
また、〇日までに紙に書いて提出してくださいとする場合もあります。

全員にかかわることであれば、やはり全員の前で説明した方が良いですし、個人的なことであれば個別に回答すればよいでしょう。
 

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社員説明会を成功させるポイント

ここまで社員説明会の必要性、方法をお伝えしてきましたが、最後に「成功させるポイント」についてお伝えしたいと思います。

ポイントは3つです。

1.社員説明会に対するトップの意識

やはり、一番大切なことは社員説明会に向き合われるトップの姿勢です。

つまり、社員説明会の議題でも触れた「就業規則作成(変更)の理由・目的」をいかに社員の方に熱く語り、納得していただくか、です。

もちろん、実務的なことは担当者の口からお話になればよいと思います。

しかし、いまわが社がどのような状況にあり、どのような想いでルールを変えようと思ったのか、その気持ちをしっかりと伝えることは、やはりトップの責務であると感じます。

トップの冒頭のあいさつで、「よし聴こう!」と感じる雰囲気を作るか、「早く終わればよいのに…」という雰囲気を作るかが決まると言っても過言ではありません。

素直な、良心から出る言葉でお話をされてください。

「私、話下手なので…」という場合は、手紙を書いて、それを読まれるケースもあります。

2.社員説明会前からいかに「馴染ませておく」か

成功するための一番のポイントは、先ほどの「説明会に対するトップの意識」なのですが、とはいえ、日頃の関係性ももちろん重要なポイントです。

普段から、言いたいこと、伝えたいことが伝わる組織であれば、社員説明会も上手くいきますし、反対に言いたいことも言えない、ぎすぎすした組織であれば、上手くいきません。

もし、「社員説明会を開いても、事務的に終わってしまうだけだ」「反発がたくさんきそうだ」という場合は、前段階からいかに社員の方を巻き込むかという点がポイントです。

・社員を含めたプロジェクトで就業規則を作成する
・ミニ社員研修を開いて就業規則について考える時間を設ける
・肝となる社員に事前に簡単に説明する
など、馴染ませておくことで、スムーズな進行や、前向きな意見が出るよい場になります。

■「就業規則を社員の方とともに作るメリット」は以下のコラムを参考にされてください。
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3.提出しなければならない日までの「猶予」を持たせておく

就業規則を作成(変更)する時間や、社員に説明し、質疑応答に対応する時間はゆとりもって行えるようにしましょう。

時間がタイトになればなるほど、内容精査や社員の方からの質問対応が粗雑になってしまいます。

何より、心に余裕がない中では、要らぬ苛立ちが生じてしまいます。

■「社員の方(当事者)による就業規則説明会の準備の仕方」は以下のコラムを参考にされてください。
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■まとめ

今回は「【就業規則】社員説明会は必ず実施しなければならない?説明事項と成功のポイント」についてお伝えしてきました。

就業規則説明会は何のためにするかというと、「作成(変更)内容を周知するため」です。

しかし、せっかくの設けた場が、愚痴ばかりの場になったり、一方的に押し付けられているという感覚になるのは、とても勿体ないです。

同じ開催するのであれば、「就業規則を作成(変更)したことが企業にとっての成長につながるような場」になる方が良いでしょう。

ぜひ、今回ご説明した以下の「成功のポイント」を実践されてみてくださいね。

1.社員説明会に対するトップの意識
2.社員説明会前からいかに「馴染ませておく」か
3.提出しなければならない日までの「猶予」を持たせておく

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