【プロジェクト型 就業規則作成】就業規則を作る目的をメンバーで共有する

【プロジェクト型 就業規則作成】就業規則を作る目的をメンバーで共有する

今日はプロジェクトミーティング。

メンバーのみなさんと、「そもそも就業規則を作る目的って何だろう?」ということを共有するニー。

働いている社員の方にとって就業規則はどんな存在なのかニー。

どちらかというと、「就業規則って必要だよね!」と前向きに捉えられるよりは、「組織でやっていくには、ある程度決まりごとは必要でしょ」という必要最低限な要素として捉えられている方が多いように感じるニー。

しかし、これではプロジェクトに対してもネガティブに捉えがち。

みんなで、規則を作る目的を共有することはとっても大切なことだニー!

もしもあなたが村の首長になったら、どんな交通ルールを作りますか

突然ですが、次の話を読んでみてください。

あなたは、ある村の首長です。
まだ何もルールが無い国で、これから「交通ルール」を決めることになりました。

さて、どんなルールを決めますか?

これは、就業規則を作る目的を話し合う際に考えるワークの一つです。

皆さんであれば、どんなルールを作りますか。

はじめに「ルールを考えてください」というと、「自転車が通る道を作る」といった意見や、「飲酒運転をしたら免許を取り上げる」といった意見が出てきます。

もちろんそれも大切なルールです。

ここで、追加で村のポリシーを伝えます。

あ!言い忘れました。

村の一つのポリシーとして、「互いが互いのことを想いやることのできる村に。そして長く幸せが続く村にしていこう」ということが決まっています。

さて、どんなルールを決めますか?

すると、さらにみなさん試行錯誤して色々な意見を考えてくださいます。

例えば次のような意見が出たこともありました。

「車を運転しているとき、あるいは朝の通勤ラッシュの際の列などで『割り込み(横入り)』した時は、必ず『ありがとうございます』というルール。
言わなければ、罰金」

「事故を起こさなければ、村人の前で表彰式を行い、賞金を出す」

これらを考えた後にみなさんに問いかけます。

「たくさんのルールが存在し、厳しく取り締まる国であれば、事故は起こらないと思いますか?」
「そもそも、ルールがたくさんある国に住みたいと思いますか?」と。

ルールは必要。しかしルールがあるだけでは良い組織にはならない

組織にルールが必要か不要かと問われると、「必要」と答える方が多いです。

しかし、「ルールがあれば(ルールさえあれば)よい会社になるか」と問われると、「そんなことはない」と答えられる方がほとんどです。

その通りですよね。
なぜならば、ルールがそこに存在するだけで、ルールを使うのは「人」ですから。

それであれば、そこにいる「人」で、自分たちが守りたくなるような、自分たちが居心地の良いルールを作ってしまえばよいのではないでしょうか。

こんなことを言うと、決まって次のような答えが返ってきます。

「そんなことしたら、好き勝手にルールを作って組織がめちゃくちゃになってしまうのではないですか」

もし、みなさんの組織でも同じような懸念をするとすれば、それは「ルールのあるなし」に関わらず、組織が一体になることが出来ていない証拠ではないでしょうか。

一体になることが出来ている組織とは何か…と考えると、前述の村のポリシーのように「互いが互いのことを想いやることのできる組織に。そして長く幸せが続く組織にしていこう」という価値観が共有されている組織です。

つまり、好き勝手にするということは、「自分本位で動いている」からです。
自分さえ、自分の周囲さえよければ、それでよい、そんな考え方です。

しかし、自分本位では、組織は長く続きません。

先ほど書いた「自分たちが居心地の良いルールを作ってしまえばよい」というのは、「楽できる」「自分たちだけがよい」ルールではありません。

前提として、組織は続かなければ自分たちも居ることが出来ません。

だからこそ、組織が永続的に発展するために自分たちがどのようにすればよいか、それを言葉にしたものが「ルール」であり、会社内では「就業規則」であるからです。

そして、「就業規則は縛るもの」ではなく、共に良くなるためのツールであることを、まずメンバーと共有することがとても重要です。

誇れる就業規則は、社外にもアピールできるツールになる

ここまでの内容をメンバーと共有したら、最後に一つ確認しておきたいことがあります。

それは、就業規則は「社内にとどめておくだけのものではない」ということ。

働くうえでの自分たちの価値観、
自分たちの働き方、
どんな行動をしていくのか

就業規則はこれらの内容が書かれているものです。

ですから、「自分たちが誇れる就業規則」が完成した暁には、「十分社外にアピールできるツールになる」ということを共有します。

具体的には、
1.これから仲間になる(かもしれない)応募者
2.お客様
3.同業他社
4.社会

これら社外の方に「私たちの働き方はこんな働き方ですよ」「こんな考え方に賛同してくださる方、一緒に仕事をしていきませんか」とアピールできるツールになります。

ここまで話すと、プロジェクトを作り働き方を見直し、就業規則を作ることは、社内的にもこれからの会社づくりにも活きてくることなのだと認識してもらうことが出来るようになります。

ぜひ、メンバーと共有してみてくださいね。

■まとめ

今回は、プロジェクトミーティングで共有したい「就業規則を作る目的」を見てきました。

就業規則を作る目的、それは次の3つです。

1.表現する
自分たちの考え、働き方、行動を表現します。

2.共有する
表現すると(言葉にすると)、仲間同士で共有することが出来ます

3.伝え、募る
仲間同士で共有するだけでなく、社外にも伝え、賛同者を募ることが出来ます

互いが互いのことを想いやることのできる組織に。
そして長く幸せが続く組織にしていこう

そのために必要なルールって何かをともに考える中で、組織の価値観、風土が醸成されていきます。

その旗振り役が「プロジェクトメンバー」。

自分たちで自分たちの会社を良くするために、人ごとから自分ごとにするために、就業規則づくりは大変有効な成長機会です。

次は、メンバーとの個別面談について見ていきます。

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