【社員合宿研修】「行きたくない」を「行ってよかった」に変える6つの工夫(主催者編)
【2019年6月5日公開/2021年8月13日更新】
合宿研修を実施すると告げたとき、社員の方から「やった~!合宿!」というポジティブな返答が来ることは、少ないもの。
どちらかというと、「行きたくないな~」「面倒だなぁ~」というネガティブな雰囲気が漂っているニー。
しかし、会社としても「せっかく開催する」わけですし、参加される方としても「貴重な時間を使って参加する」わけです。
この「行きたくない」という気持ちを「行ってよかった」に変えるために、主催者(会社)側ができることと、参加者側が出来ることがあるニー。
今回は、主催者(会社)サイドが出来る工夫について見ていくニー。
社員が合宿に「行きたくない」理由
合宿研修を実施すると告げたとき、社員の方の反応がイマイチ…ということは良くある話です。
それでは、なぜ社員は合宿に「行きたくない」と思うのでしょうか。
理由は2つ。
1つは内容。もう1つは時間です。
内容というのは、何をするか(させられるか)分からないから、身構えるというわけです。
例えば、新入社員に対して「今度、ビジネスマナー研修があるから」と言われたら、おおよそどんな内容か見当がつきます。
あるいは、営業社員に対して「今度、プレゼンテーション研修があるから」と言われたときも同様です。
しかし「合宿研修」と言っても、一度も参加したことが無ければ内容がわかりません。
そのため「夜通し話すのだろうか…」「上司と一緒の部屋で寝るなんて嫌だ…」といったイメージが先行することがある、というわけです。
もう1つの理由「時間」は、「時間を拘束される」という感覚です。
例えば、とても忙しく働いている方であれば、「こんなに忙しい中、合宿で時間を取られたら、仕事が回らなくなる」と感じるかもしれません。
あるいは、「いつもなら18時には仕事が終わるのに、夜まで仕事か…」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。
さて、どうすれば、これらの「行きたくない理由」を解消することが出来るでしょうか。
「行きたくない」を「行ってよかった」に変えるために会社が工夫できること【内容編】
社員が合宿研修に行きたくないと考える理由は「内容」と「時間」という2つの要素でした。
これらの要素、つまり「行きたくない理由」を少しでも解消することができれば、「行ってよかった」と感じる合宿にすることができます。
それでは、まずは「内容」について見ていきましょう。
ポイントの一つ目は「何をするのか(させられるのか)分からない」という不安をなくすこと。
そのうえで、参加意識を高める仕掛けをする。
この仕掛けこそが、「行ってよかった」に変える2つめのポイントです。
具体的な工夫は次のとおりです。
工夫1.
場づくりの3大原則「目的」「目標」「方法」を必ず事前に共有する
まずは、会議やミーティング(場合によっては忘年会などの懇親の場も)において、必須となる「場づくり3原則」を押さえましょう。
具体的に言うと「目的」「目標」「方法」です。
みなさんも、「とりあえず明日1時間ちょうだい」と言われたら、「何のために?」「何するの?」と不安になると思います。
合宿でも同じです。しっかり「目的」「目標」「方法」を説明しましょう。
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工夫2.
カリキュラムは「事前に共有する内容」と「そうでない内容(当日までに秘密にしておく内容)」とに分ける
合宿で行う内容(カリキュラム)は、「行ってのお楽しみ」にした方が盛り上がることが多いです。
また、細かな内容を伝えておくと、それだけで「お腹いっぱい」になる可能性も。
しかし、全く内容がわからないというのも、参加者にとっては不安になります。
そこで、オススメしたいのが「事前に共有する内容」と「当日まで秘密にしておく内容」に分けて、「事前に共有する内容」だけ共有しておくというものです。
一例を挙げてみます。
■事前に共有する内容
・心の準備、服装に関わること
(例:1分間自己紹介、自然の中でのアクティビティを通じたチームワーク)
・楽しみになりそうなワークやレクリエーション
(例:100万円宝探しゲーム、地元食材を使った美味しいBBQ)
■当日まで秘密にしておく内容
・進め方やワークに関する細かな内容
(例:「このワークはペアワークでしよう」「これは模造紙を使おう」など細かい内容)
・当日のひらめきを大切にしたい内容
(例:今の気持ちを「漢字一文字」で表わそう、5年後の姿を自由に想像してみよう)
工夫3.
参加者本人が主役になる「時間帯」を作る
人は「関わった時間が長くなる」と愛着がわきます。
また、人が決めたことより、自分が意思決定に携わったほうが主体的になります。
そのため、「このパートは自分たちが主役」と言える部分や、「自分たちが決めた」と言えることを準備します。
何も難しいことを任せる必要はありません。
一例を挙げてみます。
・夕食について意思決定を委ねる
(例:カレーかBBQ、鍋を選べるがどちらにするか、どんな食材を入れるか決める)
・自己紹介タイムを自分たちで進行させる
(例:自分たちで仲良くなれるような方法を考えてみて、と伝える)
合宿は、多少不便を感じたり、自分たちで工夫した方が楽しく、そして満足度が上がるものです。
ぜひ、参加者のみなさんが主役になる時間帯を作ってあげてください。
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それでは続いて、「行きたくない」を「行ってよかった」に変えるために、時間に関する反対理由をどう取り除くかを見ていきましょう。
工夫4.
年間スケジュールに組み込む/少なくとも6ヵ月前には告知する/アンケートを取る
誰しも、急に言われると「え!そんな急に言われても…」「仕事も忙しいのに」と「行きたくない理由」を探すもの。
そのため、年間スケジュールとして年度始まりに告知するか、少なくとも6ヵ月前には告知するようにしましょう。
場合によっては、「〇月の第1週目(3・4日)と第3週目(17・18日)で検討していますが、どちらが良いでしょうか」というアンケートを取ることも有効です。
参加者本人に選択してもらうことで、「一方的に押し付けられた」という気持ちが全然違います。
工夫5.
合宿手当を支給する
「合宿って、夜遅くまで話したりするんですよね・・・給料は出るのかな…」そんな不満要素を解決する方法が「合宿手当」の支給です。
これは、いわば「合宿を通して支払うことになるであろう時間外手当や深夜手当を”合宿手当”としてひとまとめにして支払う」ということです。
この目的は3つです。
1つ目は、せっかく会社を良くしたいと思って合宿をするわけですから、「会社がつつかれる要素を残す(=違法状態)」ではなく「法律をクリアして」合宿を開催するため
2つ目は、じっくり話し合うという合宿の目的を達成するために、時間外手当を1分単位で計算して支給するということを避けるため
3つ目は、少しでも「合宿行ってみよう」という社員の気持ちを高めるため
(合宿に行って、手当までもらえる!と感じれば、少なくとも合宿に向かう社員の足は軽くなります)
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工夫6.
合宿中は時計・携帯を身につけない
3つ目の工夫は、合宿に来たのだから時間や仕事を忘れて楽しんでもらうためのコツです。
せっかく合宿会場に来たのであれば、普段効率を求めて仕事をしている方も、少しゆったりとした時間の流れの中で過ごしたいもの。
そこで、時計やスマホは一旦カバンに入れることを促しましょう。
スマホを見ないだけで、時間を忘れて話し合いをしたり、アクティビティに集中することができます。
気付けば、すぐに時間は経ち、終わった時には「忙しいから合宿に行くのが嫌だと思っていたが、自分を見つめるよい機会になった」という感想が出ているはずですよ。
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■まとめ
今回は、合宿研修に対する「行きたくない」という気持ちを「行ってよかった」に変えるために、会社(主催者サイド)ができる工夫をお伝えしてきました。
■合宿に「行きたくない」と感じる2つの理由
1.内容(何をするか・させられるか分からない)
2.時間(時間を拘束される)
■「行きたくない」を「行ってよかった」に変える6つの工夫
1.場づくりの3大原則「目的」「目標」「方法」を必ず事前に共有する
2.カリキュラムは「事前に共有する内容」と「そうでない内容(当日までに秘密にしておく内容)」とに分ける
3.参加者本人が主役になる「時間帯」を作る
4.年間スケジュールに組み込む/少なくとも6ヵ月前には告知する/アンケートを取る
5.合宿手当を支給する
6.合宿中は時計・携帯を身につけない
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