【社員合宿研修】満足度も効果も高める5つのポイント

【社員合宿研修】満足度も効果も高める5つのポイント

【2019年6月3日公開/2021年8月13日更新】

合宿を開催すると、「すごくよかった!また参加したい!」という言葉が聞かれることがあるニー。

確かに、体験して初めて感じられる良さはたくさんあるもんニー。

でも、その一方で「先日、ある合宿に参加してきました。早起きするから眠くて、話を聴いてて寝てしまってました」という声も聞いたことがあるニー。

「また参加したい」と思えるほどの満足度や充実感は、どうやったら生まれるニーかな?

満足度も効果も高まる5つのポイントⅠ【時間の使い方編】

参加している方の満足度も、主催者である企業が求める効果も高まる「合宿研修5つのポイント」についてみていきましょう。

まずは、5つのうち3つをご紹介します。

キーとなるのは「時間の使い方について」です。

1.息を吐き出す時間を9割に!

これは、物理的に息を吐く時間ではなく、「参加者が話す時間・アウトプットする時間」という意味です。

合宿では、自分の棚卸や、価値観を話したり、組織としてどんな未来を描いていきたいか…など、普段と違う環境の中でじっくり考え、語りつくす方が、満足度も効果も高くなります。

人は、自分の話を話す場、聴いてもらえる場が大好きですから。

言い方を変えれば、「合宿で取り上げる内容(テーマ)」と、「会議室で取り上げる内容(テーマ)」は明確に区別するということ。

いわゆるインプット(講師や上司からの一方的な話)は、会議室でも十分可能です。

例えば、ビジョン(組織の未来)を考える合宿だったとしましょう。

ビジョンを考えるには次の3つの時間が必要です。
・ビジョンとは何かを知る時間
・考える時間
・語り合う時間

すべて必要な要素ではありますが、合宿において「ビジョンとは何か」「組織論」を2時間も3時間も講師が話していては、勿体ないです。
なぜなら、知識を入れるだけならば、社内の会議室で充分だからです。

ファシリテーター(司会者)としても気を付けたい点です。

2.ゆったりとした時間の使い方をする~カリキュラムの最少単元は1時間から

普段の研修では、「はい!5分時間を取りますので考えてみましょう」「シンキングタイムは20分です」と短めにワーク時間を設定していることが多々あります。

限られた時間の中で様々なアウトプットを出すために、ある程度カリキュラムを細切れにして、詰め込んでいるからです。
いわば「質と量、どちらも保ちたい」という考え方です。

しかし、合宿では完全に「量よりも質」を求めましょう。

つまり、あれもこれもとカリキュラムを詰め込むのではなく、一つのテーマに対してじっくりと考え、話し合う時間を取ったほうが満足度も効果も高まります。

普段の会議室であれば、1テーマ1時間以上取り上げると飽きや疲れが出てしまう内容でも、合宿という非日常の世界、また自然という場の力で、時間と共にむしろ醸成されていきます。

「カリキュラムの最少単元は1時間」が目安。
浅い議論をいくつもするより、テーマを絞って深い議論にしていきましょう。

満足度も効果も高まる5つのポイントⅡ【仕掛け編】

3.あえて不便を体験する

合宿だからこそ「便利」ではなく「不便さ」を体験するのも、満足度を高める要素の一つです。

いまはとても便利な時代です。
スマホがあればある程度のことは何でもできます。

毎日とても忙しく、「時間をお金で買う」という考え方もあるでしょう。

しかし、合宿では多少の不便さを感じる工夫をしておきましょう。

例えば、次のようなことです。
・合宿中(休憩時間は除く)は、スマホを回収する
・夜ご飯は全員で作る(飯盒炊さんやBBQなど。あるいはせめて食器の片づけは自分たちで行う)
・布団の上げ下ろしは自分たちで行う
・近くにコンビニのある研修施設には泊まらない

何も、「トイレもない汚い(古びた)施設」に泊まったり、電気も水道もとおっていない場所で合宿せよという意味ではありません。

・何でもスマホで調べるのではなく、自分の頭で考える

・SNSの中の友人に語りかけるのではなく、目の前にいる仲間と語り合う

・「効率」を求めて生活している日常から離れ、急がず、仲間と協力しながら物事を進める、ゆったりとした時間の過ごし方をする

そうすることで、「合宿」という場の意味が活きてきます。

4.仲良くなる仕掛けをちりばめる

合宿を開催すると、特に何もしなくても自然と仲良くなり協力体制が出来上がります。

しかし、お互いのことを知る「仕掛け」を作ることで、より絆を強めることができます。

具体的には次のようなことです。

・開始後のアイスブレイクなどは少人数(2~5名程度)でスタートする
グループを主催者から決めるのではなく、「どなたでもいいのでグループになってください」と裁量に任せる

・個人的な話(過去や生い立ちなど)をする場合は、少人数(2~3名程度)のグループにする

・ワークは「決まった相手」とだけではなく、「まだ組んでいないメンバーと組んでください」と声を掛ける

・大人数(8名を超えるグループ)での対話は、一人ひとりが意見を言える場に醸成されてから取り入れる
(声が大きい人の独り舞台、傍観者を出さないため)
(参考:意見が出る場の作り方

・ワークでは「自分の話をたっぷりしてください」とは言わず、「相手の話を聞き出してあげてください」という声かけをする(自分の話は何も言わなくても、話したいときは勝手に話をします)

・協働ワーク(チームで協力してこの謎を解いてください、完成させてください等)を取り入れる

満足度も効果も高まる5つのポイントⅢ【議論の方向性・マインド編】

最後に、「合宿の満足度も効果も高めるためのポイント」の5つ目を見ていきましょう。

5つ目は、「ファシリテーター(あるいは講師や主催者)」としての、心持についてです。

5.『正解を求める場ではない』ことをマインドセットする

例えば、自分自身の5年後の未来像を語ったとします。

その内容に「正解」や「不正解」はあるでしょうか。
また、他人から「それは合っている」「間違っている」と言われたらどうでしょうか。

そもそも合宿を開催した目的を考えると「思考の枠を外して考える」「とことん語りつくす」「一致団結する機会を作る」という点ではないかと思います。

合宿で語る内容は多岐にわたりますが、答えが明確にあるテーマより、ビジョンや組織の在り方、自分たちの働き方など、むしろ「答えが無い議論」の方が多いもの。

そんな中で、参加者が発言したことに対し、ファシリテーターあるいは仲間が「それは違いますね」と「正解/不正解」を判断するフィードバックをすれば、発言した本人はどう感じるでしょうか。

一瞬で「安心安全な場」は崩れます。

私たちは、「良いか/悪いか」「適切か/不適切か」といった2択、あるいは「こうしなければならない」「あらねばならない」といった無意識の捉われを持っています。

だからこそ、合宿ではあえて、「正解・不正解」を求める場ではなく、語りつくす場であることを意識して始めることが大切です。

最後に、「合宿は一般的な模範解答を求める場ではない」という意味では、出来れば合宿研修は一社単独で開催した方が効果は上がります。

新入社員研修や幹部研修などは、「集合型の合宿研修」も実施されています。

集合型でも、参加しないより参加した方が効果はあります。

しかし、普段顔の見知っている仲間と語り合うことで、「きれいごと」や「一般論」で終わらずとことん掘り下げることができる機会になることは間違いありません。

どうしても人数の関係などで集合型に参加する場合は、「あなたは会社を代表して行ってもらいます。合宿で行った内容を社内で共有し、推し進めていってください」というくらいの気合で送り出すと良いでしょう。

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■まとめ

今回は、合宿の参加者の満足度も高め、主催者が期待する効果も高めるための5つのポイントを見てきました。

1.息を吐き出す時間を9割に!
2.ゆったりとした時間の使い方をする~カリキュラムの最少単元は1時間から
3.あえて不便を体験する
4.仲良くなる仕掛けをちりばめる
5.『正解を求める場ではない』ことをマインドセットする

合宿の議論に正解、不正解が無いように、合宿のカリキュラムにも正解、不正解はありません。

しかし、実際に費用も時間もかけて開催するのであれば「いいものにしたい」と思うのは当然のことです。

上記5つを意識するだけで、必ず満足度も効果も上がります。
ぜひ、取り入れてみてくださいね。

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