【これで生産性アップ】会議・ミーティング・研修でのホワイトボードの基本的な書き方・使い方
【2018年8月16日公開/2021年6月30日更新】
今日は、ある会社様の会議に出席しているニー。
たくさん意見が出ているけれど、誰もメモを取っていないニー。
空中戦になっているから、同じ意見が何度も出ているニー。
ホワイトボードに、キーワードだけでもいいから書けばいいのニーな。
ホワイトボードを使うメリット
ホワイトボード、黒板、ビックパッド(電子黒板)、模造紙……会議やミーティングで使える「意見集約ツール」は様々なものがあります。
その一方で、資料はプロジェクターで投影し、その場で書くことは特にしないというケースも増えてきました。
しかし、ホワイトボード(上述の意見集約ツールを省略してホワイトボードと記載します)は、会議やミーティングの質を高める重要なツールとなりえます。
今回は、高度なテクニックではなく、ごく基本的な、それでいて効果の高いホワイトボードの使い方を見ていきましょう。
まず、ホワイトボードを使うメリットは何かを考えた時、以下のような事が挙げられます。
① 目的・目標(目指すゴール)・議題(アジェンダ)の共有、意識づけ
会議やミーティングを始める際に必ず共有すべき目的・目標・議題(参考リンク:社内会議・プロジェクト開始時に共有すべき3つのこと(1)目的)。
スライドで共有する方法もありますが、その場合次のスライドに行くと見えなくなってしまいます。
ホワイトボードの上部や端に書いておくことで、参加者がホワイトボードに目を向けるたび目に入ってくるような環境づくりができます。
人は「聞いているよう」で聴いていません。各自抱えている仕事や悩みがありますから、つい思考が飛んでしまうときもあります。
また、聴いていても時間が経ったり、新しい意見が出てくるとすぐに脳内のメモは上書きされてしまいます。
すると、冒頭のニーちゃんのつぶやきにもありましたが、「言葉は違えど、出てくるのは同じ意見ばかり」ということにもなりかねません。
そこで有効なツールがホワイトボード。話している内容、意見を「視覚」で捉えることにより、意見が整理されたり、より新しい意見が生まれるなどの効果があります。
③ 決定事項の明確化
ホワイトボードを使うメリット3つ目は「決定事項」が分かりやすいということです。
話合いの結果決まった内容、あるいは次回までの課題など、耳から入る情報だと聞き逃してしまうことも、しっかりと黙視することで間違いなく確認することが出来ます。
④ 議事録の省略可
ホワイトボードに書いたものを写真に写して保存しておくと、「議事録代わり」にもなります。
今の時代は、わざわざカメラが無くともスマートフォンのカメラ機能で高精度に写真を撮ることが出来ます。
仮に議事録役の方を置いたとしても、一つ一つの意見を記録に取るとなると大変ですし、ましてや進行役をしながら記録を取ることはできません。
しかし、ホワイトボードにまとめるイメージで記録を取り、それを写真に収めておくと、それだけで立派な議事録になります。
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これだけ押さえておこう!ホワイトボードの書き方・使い方
ホワイトボードは、いまや生産性の高い会議や新たな創造をするための会議にも使えると言われています。
しかし、慣れていないときに高度な内容を求めても一度に実行するのは難しいもの。
ここでは、まず押さえておきたい基本事項を見ていきましょう。しかし、基本事項といっても侮るなかれ、ここに挙げる内容をすべて実行できたら、必ずいまより20%以上生産性の高い会議を行うことができます。
①書く方向を気をつける
《これはNG》
・出てきたキーワードを、ホワイトボードにランダムに書いていく
・参加者から見て「右側」から書いていく(縦書きの場合は除く)
《こうしよう!》
ホワイトボードを書くときは、原則、左上端から右下にかけて書いていきます(横書きの場合)。
人は、一般的な「ノートの書き方」に慣れていますので、横書きの場合は左上から、縦書きの場合は右上から書いてくのがベターです。
また、時に、出てきたキーワードを広いホワイトボード内にランダムに書く方がいらっしゃいますが、これでは見ている人が思考を整理することができません。
もし、あらかじめ区切ることができるテーマの場合は(良かった点と悪かった点 、原因と結果など)は、初めから区切ってそこに書いていくと解りやすいホワイトボード&議事録が出来上がります。
《これはNG》
・ホワイトボードに書く時、完全にホワイトボードの方向を向き、参加者にはお尻を見せてしまう
・書いている腕で、書いた文字を遮ってしまって、何が書いてあるか見えない《こうしよう!》
ホワイトボードに対して少し体を開いて斜めに立ちましょう。
書いていく際も、右利きであれば書く文字より右側に、左利きであれば左側に立ちましょう。
このようにすることで、書くときに参加者にお尻を見せる、ということを防ぐことができます。
《これはNG》
・ホワイトボードに丁寧に書きすぎて時間がかかる。参加者が書き終わるのを待っている。《こうしよう!》
一番もったいないなと感じるのが、ホワイトボードに「丁寧に書こう」と思うあまり、書く時間がかかっている場合です。
あくまでも会議のメインは、「出てきた意見」であり「ホワイトボード」ではありません。
そのため、書くのを待っているために意見が途切れてしまう…なんてことのないよう、キーワードを書く、短縮するなどして工夫しましょう。
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ホワイトボードに書く時の注意点
最後に、ホワイトボードに書くときの「文字」についてお伝えします。
ポイントは、マーカーは「太字」「極太」を選んで、大きめの字で書くようにしましょう。
《よくあるNG例》
・マーカーが細すぎて、書いている文字が見えない
・文字が擦れて読めない
・文字が小さすぎて後ろから見えない
たくさん文字を書くときは、マーカーの太さが太すぎると書きづらいかもしれませんが、最低「太字以上」を選ぶようにしましょう。
鉛筆も、Hより2Bの方が遠くから見やすいのと同じで、マーカーもあまりに細すぎると文字が読めません。
また、文字の大きさも重要です。自分のノートに書くくらいの大きさでは、間違いなく後ろの人は見えません。
自分が思うより1段階大きい字を書いてみましょう。
どのくらいの大きさが適正かわからない場合は、会議が始まる前に実際に書いてみて、自分が参加者の席につき、自分の目で確かめるようにしましょう。
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■まとめ
今回は、ホワイトボードの基本的な書き方・使い方についてみてきました。
プロジェクターにスライドを投影するなどして、極力手間とコストを減らそうとするいま、アナログに「手書きする」ということは減ってきているように思います。
しかし、スライドで出てくる文字より、講師や進行役が書いた文字の方が、必ず記憶に残っています。
それはなぜかというと「書くプロセス」を実際に目にしているから、です。
話し合いが空中戦にならないためにも、参加者が「自分自身が参加して会議を作っている」という意識を作るにも、ホワイトボードはとても良いツールですから、まず基本的な事柄を押さえて、有効活用してみてくださいね。
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