【社員合宿研修】どこまでが労働時間?給料はいくら支払えば良いのか?

【社員合宿研修】どこまでが労働時間?給料はいくら支払えば良いのか?

【2019年5月27日公開/2019年6月27日更新】

社員合宿研修を検討している会社さんから決まって聞かれることの一つ。

それが「合宿(宿泊研修)をする場合、給料はどこまで(何時まで)支払う必要があるのでしょうか」ということだニー。

確かに、終日(夜中まで)、会社行事といえばその通りだニー。

でも、寝ている時間はどうなんだニー?

社員合宿研修はどこまでが「労働時間」にあたるのか

合宿研修を実施する企業さまから寄せられるご質問の一つが「合宿とは、どこまでが労働時間でしょうか」というものです。

確かに、朝から晩まで「会社行事」です。

もし宿泊も伴う合宿の場合は「夜中、会社の仲間とともにすごす」ことになります。

しかし、寝ている時間もあります。

また、一方で合宿を決めた経営者の気持ちとしては、「合宿を通してじっくり語り合い、みんなで一丸となり過ごしたいと思っているのに、そんな細かいことを気にするのか!」ということもあるでしょう。

答えはどうでしょうか。

まずは法律に基づいた考え方を見ていきましょう。

労働基準法に基づいた回答であれば
1.その合宿の参加が強制されている
2.任意とはいえ、参加しなければ労働者にとって不利になる

いずれかに該当する場合は、合宿に関する時間は「労働時間」と考えられます。

ただし、上記に該当する場合でも、休憩時間や食事時間、睡眠時間は労働時間から除きます。

合宿という場を考えると、通常は「任意参加」ではなく「強制参加」の法が多いかと思いますので、朝の9時にスタートすれば、少なくとも18時以降は「時間外労働」であり、22時以降は「深夜勤務」ということになります。

ちなみに、労働基準法には「事業場外のみなし労働時間制」という項目があり、「職場を離れた場所での業務については、所定労働時間働いたものとみなす」という考えがあります。

しかし、合宿という場では、カリキュラムが定められていることが多く、労働時間の算定は難しくないため、この「みなし労働時間制」も適用できないとされています。

社員合宿研修を実施した場合、いくら給料を支払うべきか

結論から述べると、次のとおりです。

・「労働時間」として通常通り支払う

さらに、
・時間外労働に当たる場合は「時間外労働に対する割増賃金」
・深夜勤務帯に活動する場合は「深夜勤務に対する割増賃金」

を支給する、ということが「法律通りの回答」となります。

しかし、合宿という場は、職場から離れた日常とは違う環境の中で、仲間とともに語り合い、懇親を深めたい、そんな目的で開催されていることがほとんどです。

「時間を忘れて、じっくり話し合いたい」そう思う人がいる一方で、

「1分単位で時間外労働時間を計算する」、言い換えれば「時間外手当てが出るならば、夜中の話し合いも出ます」というのは、実施の主旨にはそぐわないのではないか、むしろモチベーションを下げるのではないか、という方もいらっしゃると思います。

それでは、合宿の目的も果たしながら、適法に給与を支払うにはどうすればよいのか、次に見ていきましょう。

合宿の目的も果たしながら、適法に給与を支払う方法

仲間とともに語り合って懇親を深める場、じっくりと議論をしたい、そんな目的を果たしながら、適法に給与を支払うためにはどうすれば良いのでしょうか。

次の3ステップでご紹介します。

ステップ1.
合宿の目的を共有しましょう

これはいうまでもありませんが、なぜ合宿をするのか、日頃の研修ではなく、合宿という形式で実施するのかを共有しましょう。

言葉だけですべての方が「やる気」になるわけではありませんが、何人かはこの熱い想いを受け取ってくれるはずです。

そして、顔や口に出さない方でも、目的や意図を聞いているのと聞いていないのとでは大違いです。

必ず、共有しましょう。

ステップ2.
合宿手当として「時間外労働」や「深夜勤務」分を超える一定額を支払いましょう

これは、いわば「合宿を通して支払うことになるであろう時間外手当や深夜手当を”合宿手当”としてひとまとめにして支払う」ということです。

例えば、通常所定労働時間が8時間の会社で

4時間の時間外労働(×1.25)と
上記のうち22時から5時の間の深夜勤務労働が1時間あった(×0.25)とすると、

時間単価が1500円の方であれば、実質7,575円を支給することになります。
(1,500円×1.25×4H+1,500円×0.25×1H)

これを1分単位で計算して支給するのではなく、「10,000円の合宿手当」として支給するのです。

この目的は3つです。

1つ目は、せっかく会社を良くしたいと思って合宿をするわけですから、「会社がつつかれる要素を残す(=違法状態)」ではなく「法律をクリアして」合宿を開催するため

2つ目は、じっくり話し合うという合宿の目的を達成するために、時間外手当を1分単位で計算して支給するということを避けるため

3つ目は、少しでも「合宿行ってみよう」という社員の気持ちを高めるため
(合宿に行って、手当までもらえる!と感じれば、少なくとも合宿に向かう社員の足は軽くなります)

ステップ3.
合宿を研修会社任せにせず、精一杯良いものにしましょう

合宿を実施している立場から言うと、合宿は「本当にとても良い場」だと思います。
足を延ばすだけの価値はあります。

しかし、体験しなければその良さは感じられません。

合宿がいい時間になればなるほど、「こんな場は、他ではなかなか味わえない。また参加したい」と思うでしょう。
それが、2回目、3回目も社員の皆さんが前向きに参加される、唯一の方法です。

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■まとめ

このコラムでは、「社員合宿研修 どこまでが労働時間?給料はいくら支払えば良いのか?」ということについて見てきました。

《労働時間》
・合宿研修が強制参加、あるいは任意参加でも参加しない場合は労働者にとって不利になるようなケースでは「労働時間」とみなされます。

・「所定労働時間働いたこととみなす」というみなし労働時間制は適用できないこととされています。
(カリキュラムが決まっており、労働時間管理ができるため)

《給料》
・上記の労働時間の考え方に基づく、給料、時間外手当、深夜勤務手当が必要になります。

《合宿の目的も果たしながら、適法に給与を支払う方法》

1.合宿の目的を事前に共有する
2.合宿手当として「時間外労働」や「深夜勤務」分を超える一定額を支払いましょう
3.合宿を研修会社任せにせず、精一杯良いものにしましょう

繰り返しになりますが、合宿を実施している立場から言うと、合宿は「本当にとても良い場」だと思います。
足を延ばすだけの価値はあります。

実施される会社が「よりよい未来」に向かっていけるよう、みなが気持ち良く参加できる場を作っていきたいものです。

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